【 名前 】
[ 偽名 ] Sister Abyss
( シスター・アヴィス )
[ 本名 ] Cecilia Rose Priest
( セシリア・ローズ・プリースト )
【 年齢 】
16
【 性別 】
女
【 所属 】
M.O.D
【 性格 】
“ 愛に理由は必要ですか ”
“ 慈しむことに動機は必要ですか ”
“ 私は皆様のお手伝いがしたいだけなのです ”
彼女は聖人だ。
否、聖人として育てられてきた、と言うべきか。兎にも角にも、彼女の言動全ては慈愛の心由来。優しさに溢れた彼女は、常に笑みを絶やさない『 女神 』そのものである。
人間は美しい。それでいて脆い。そんな人間の為に、自分が力を尽くして差し上げるのだ。そんな、少しばかり常人離れした思考回路は、物心ついた頃から彼女にあったものである。
彼女は優しさを履き違えている。『 人の為 』を履き違えている。彼女の慈善活動は全て、『 没落は苦しい 』『 生き永らえれば、必ず没落は訪れる 』『 その前に救わねば 』『 人は、死を持って初めて救済される 』 という、実に偏った思想に由来している。自らが享受した他者からの愛情が、巡りに巡ってその思想に辿り着いているのだから、皮肉なものである。
彼女は根の部分から間違っている。彼女は正解を知らない。否、間違いを正解だと信じてやまないのだから、今更それを訂正することは難しいだろう。彼女に更生の余地はない。彼女に明るい未来はない。しかし、それに気付くこともない。
彼女は幸せ者だ。自らの生まれ持った気質故の不幸に気付かない。しかし、根底から『 死こそ幸福 』という感覚が抜け切らず、自らの幸せにすら気付かない。幸せ者は、不幸に気付かなくても、幸せだということに気付けなければ意味がない。では、彼女は何者だ。幸せ者か。本当の幸せ者と呼べるだろうか。
そんな可笑しな彼女も、通常時は普通の女の子だ。会話を交わす分には一切の問題もなければ、知識も思考(死生観以外)も年齢相応。恋に憧れるような素振りを見せることも、友人との会話に花を咲かせることもある。流行を追いかけてみたり、自らの癖毛を気にしてみたり、好きな服を着てみたり。少し人見知り気味で、遠慮してしまいがちなところも、あくまでごく一般的な、普通の女の子なのだ。
【 容姿 】
色素の薄いブロンドの髪は、光に照らされて白髪にも見える。少し癖を持つ猫っ毛を彼女は気にしている様だが、彼女の柔らかい微笑みにお誂え向きの髪質である。睫毛は長く、瞳は一際輝くラピスラズリ。小さくぷっくりとした桃色の唇。まだ幼さの残るその顔立ちは、さながらフランス人形である。
黒を基調とした修道服を身に纏っている。修道服とは言うものの、正式なものとは異なり、襟等にレースが用いられている。他にも手の凝った装飾が施されており、修道服があくまで“修道服風”であるに過ぎないことを物語っている。真っ黒なシルクで上品に仕立てられたトゥニカは、裾から白色のレースが覗いている。袖はキャンディスリープになっており、これもまたレースが。本来なら紐で締める腰の部分は、編み上げのコルセットを着用している。ウィンプルは着用しておらず、代わりに黒いリボンが用いられたレースのヘッドドレスを。ちらりと覗く靴は、革にシルクでできた装飾が付けられている。外出時には真っ黒なマントを地面に引き摺らせながら歩いている。
【 持ち物 】
◼︎ ロザリオ
銀色で細かいチェーンがついた十字架。能力の発動条件に必須な代物であり、彼女の服装によりリアリティを加える為のものでもある。幼い頃に修道女であった母親代わりの女性から譲り受けたもので、それが良いものかはさておき、かなり思い入れのあることに違いないだろう。
◼︎ 聖剣
聖剣とは呼べど、その刃渡は10cm程度。柄も含めて30cmにも満たない小さな小刀である。普段は広がった腰の裏__即ち丁度マントに隠れている部分だ__に隠されている。聖剣とは名ばかりで、それらしい装飾が施されただけの何の変哲もないナイフだ。
【 能力 】
『 さあ、今こそ永遠の祈りを 』
__ Gebet(ゲベート)
彼女の祈りは、言わば薬草だ。毒にも薬にもなり得る、それでいて中毒性のある、そんな祈り。治癒も不幸も、彼女の願うままだ。
祈りが通じ、加護を受けた者は、それが例え痛みであったとしてもどこか心地良さを感じるのだという。しかし、加護を受け続ければ人ならざるものに近付いてしまう。じわじわと体が毒されていく感覚に、頭では危機感を覚えつつも、不思議とそれを求めてしまう。言わば麻薬だ。その為、味方を治療しようにも、何度も何度も重ねてということは不可能だ。
具体的には、味方の場合、1回のロル(1ロルではなく、初めから〆まで)内で3回以上加護を受ければ、意識が混濁しまともに生活を送れる状態ではなくなってしまう。また、それは1回の加護ごとに徐々に進行していくものである。次回のロルには回復している。敵の場合、3回以上加護を与えることは理論上可能であるが、彼女の体力的に、3回以上に及ぶと祈りを制御できず、自らに返って来てしまう可能性がある。4回目以降は1d100を振り、45以下が出た場合は、加護は彼女自身に降りかかるだろう。
能力の発動条件は、加護を与えたい対象を視界に入れないこと。また、ロザリオを掲げつつ胸の前で手を組むこと。目を瞑って祈りを捧げる姿は、さながら女神そのものである。彼女の能力は使い方によっては非常に強力であるが、使用する際にどうしても隙ができてしまうため、対一の戦闘には不向きだ。
複数名に同時に使用する場合、何度も重ねて使用したときと同様の状況になることとする。(○人に使う→○回使ったときと同じ)
また、祈りの内容が対象に与える変化が大きければ大きい程使える回数は減る。最大で3回が上限の目安。例えば、爪を剥がす程度のダメージであれば3回使用することができるが、大量の出血を伴うもの(すぐに応急処置を必要とするもの)に関しては1回で3回相当。目を潰す、欠損などを願う場合は1回で5、6回相当で、最初からダイスを振る必要がある。直接命に関わるものは10回相当。この場合のダイスは後述を参考に。
4回、5回→45以下
6回→60以下
7回→70以下
8回→80以下
9回→90以下
10回の場合、100%の確率で加護は自分に帰ってくる。このとき、1d100で65以上が出た場合、対象1人を道連れにできる。
(確率に調整が必要な場合は、修正しますのでお声かけお願い致します)
【 過去 】
齢16にしてやけに大人びた少女には、誰にも見せないものがある。
孤児として教会に拾われ、家族のように育てられた少女は、周辺で「バケモノ」として忌み嫌われていた能力を授かってしまう。何の偶然か、神のせめてもの慈悲だったのか、少女の能力は教会にあつらえたようなものだった。教会がある集落は慢性的な不景気で、食料を確保するだけで苦労する日々。そんなとき、何の願いでも叶えられる少女が現れたら__。結果は言うまでもないだろう。
少女が14になる年の夏。茹だるような暑さの中、しんとした空気を劈いたのは、少女の母親代わりだった女性の悲鳴だった。貧乏な割に立派なパイプオルガンが置かれた聖堂は、嗅覚をツンと刺すような血液の匂いが滴っていた。血溜まりの真ん中には、神父やあの女性、その他少女に願いを叶えてもらいにきた礼拝客が山積みになっていた。少女は女性から銀色のロザリオを捥ぎ取り歌う。
『 Gott ist tot 』
『 Ein gnadenloser Gott , Ich liebe dich 』
少女は神殺しの言葉を紡ぐ。さようなら。愛している。
【 備考 】
◼︎ 無神論者
「 あゝ 、 神様 … どうか彼らをお赦しください 。 … ほら 、 様になっているでしょう ? 」
彼女は神を信じていない。神が居たのなら、神によって与えられた苦しみをどう許そう。彼女の修道女のような出立ちに、神に対する崇める心など欠片も潜んでいない。彼女が自らをシスターと表すのは、単にその方が都合が良いからに過ぎない。
◼︎ ゲルマン
「 東洋のご飯は美味しいと聞きますが … 」
彼女はドイツ人だ。ゲルマン系の象徴とも言える金髪に青目を持つ。しかしどこで習得したのか、現在はイギリス英語を口にするようだ。
◼︎ 親殺しの大罪
「 私に縋るほど辛いのなら 、 最適な救済を施して差し上げましょう 」
彼女は自らの親代わりの人物を含め、教会にて殺害した人数は8人に及ぶ。彼女には未練もなければ、罪悪感など感じる余地もない。
◼︎ 聖セシリア
「 なんて皮肉な名前なんでしょうね 。 でも 、 音楽は好きですよ 」
聖セシリアとはカトリック教会において有名な聖人であり、音楽家と盲人の守護聖人とされる女性だ。そんな女性の名前を無神論者の彼女が名乗るのは、些か気に触るようだ。
◼︎ 食
「 知識はありませんが 、 好きなことに変わりありません 」
彼女は食事を楽しむ傾向にある。美味しいものを追求することや、人に勧めることが好きなようだ。中でも甘いものと紅茶には目がなく、お土産にと、控えめに甘いものを要求することが多々見受けられる。紅茶は現在勉強中なのだとか。
◼︎ 執着
「 こんなの初めてだったから 、 つい 」
彼女は自らの能力を必要とされたことはあれど、人間そのものを求められたことはない。故に能力以外の部分を褒められると、その者に異常なまでの執着を見せることも。
【 SV 】
「 私 、 シスター・アヴィスと申します 。 貴方に神の御加護があらんことを 。 」
「 セシリア・ローズ・プリースト 。 … 可能でしたら 、 ローズの名を呼んでくださると嬉しいです 。 」
「 あの … ! 良ければお茶 … ご一緒できませんか ? 」
「 … 嬉しいです 。 あまり 、 褒められ慣れていなくて 。 」
「 私からも祈って差し上げましょう 。 貴方方の魂が 、 地獄とやらに堕ちることを 。 」
「 私が此処を退くわけにはいきません 。 無論 、 貴方方に私を退かせるほどの力があるとは思いませんが 。 」
「 待って ! 私も連れて行って 、 お願い 。 やっと貴方を見つけたの 」
「 一緒に行きましょう ? ね 、 足手纏いにはならないわ 。 」
【 イメージソング 】
【 関係 】
◼︎ 擽ったい感情
「 私 、 初めてなんです 。 こうして誰かに認めて貰うこと 」
些細なことであろう。彼女はそんな一言の褒め言葉に酔い、貴方に失望させるまいと奮起するのだ。
( M.O.D陣営 先輩限定 )